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プレス立憲民主号外 7月号 新型コロナウィルスの影響による経済停滞に対する財政出動について

2020.08.10(月)/

新型コロナウィルスの経済に与える影響はどのようなものでしょうか
 内閣府は6月8日、2020年1〜3月期のGDP(国内総生産)成長率が前期比では0.6%のマイナス、年率換算では2.2%のマイナスと発表しました。
 2019年10~12月期は消費税増税の反動減で振るわない数字でしたが、そこからさらに悪化したことで、改めてコロナショックの波紋の大きさが浮き彫りになりました。
 4月以降のGDPは更なる悪化が見込まれており経済への影響は深刻です。

深刻な経済への対応はどのように行うべきですか
 このGDPの落ち込みは、国内でも国際的にも、経済活動が強制的に制約されていることが原因です。新型コロナウィルスの感染拡大を防ぐために、人の移動を伴う経済活動が制限されているので、GDPが落ち込むことは必然です。
 いま政治が行わなければならないのは、収入が減った個人や事業者(企業)に対して十分な補償を行うことと、経済の落ち込みを食い止めるために、積極的な財政出動を行って下支えをすることです。

積極的な財政出動にはどのような視点が必要ですか
 新型コロナウィルスに対する政府・与党の対応は、「和牛券」「お魚券」「旅行券」といった、特定の業界、企業に利益を誘導するための財政出動に終始しました。また、持続化給付金や、GoToキャンペーンを通じて、特定の法人に数百億円~数千億円の事務委託費を支出し、利益を与える構造も問題視されています。
 新型コロナウィルスに対応して積極的な財政出動をするのであれば、従来の利権構造を強化するものでなく、社会構造を変えて、新しい産業や職業を生み出し、富の再分配をきちんと行えるものとすることが必要です。

新しい社会に向けてどのような財政出動が効果的ですか
 まず、社会構造を変化させるもの、新しい産業を生み出すものとして、再生可能エネルギーへのシフトが挙げられます。
 現在日本の発電は火力(石炭・石油・天然ガス)が85%(2019年)となっており、温室効果ガスの排出が続いています。再生可能エネルギーへのシフトによって、現在9.6%のエネルギー自給率を向上させるとともに、地球温暖化の防止につなげることができます。パリ協定に準じ、2030年までに再生エネルギーの割合を50%程度まで引き上げることを目指すべきです。
 再生可能エネルギーを消費地域で発電することを通じて、エネルギーの地産地消を実現します。それによって、非常時の地域エネルギー確保、新規雇用の創出、環境問題に対する教育を進めることができます。東京都でも、住宅や商業ビルの屋上で、太陽光発電が可能な場所は多くありますし財源として所謂建設国債(公共事業に充てる国債)によることができます。
 また、新型コロナウィルスによって、学生や子育て世帯に対して大きな負担が生じました。これからは、これらの世代に対する負担を少しでも軽減していくために、財政出動をしていくべきです。
 具体的には、就業前教育(保育園・幼稚園)へ希望者全員が入れるようにする、義務教育の完全無償化(給食費や学習用具費を含む)、高校の授業料を所得制限なしで無償化する、大学・短大・専門学校授業料を無償化する、といった措置を行うべきです。
 これらの教育にかける費用を公的資金で賄うことができれば、富の再分配にもつながりますし、教育にかけていた費用が他の消費に回りますから、経済の活性化にも繋がっていきます。

 新型コロナウィルスの影響は、短期で解決することは難しい見通しです。右に挙げた以外にも、新しい社会を創造することに向けた財政支出を心がけていかなければならないでしょう。
<了>

松尾7月街宣チラシ.pdf